今回は
一度は挫折したものの、先日とうとう完成したスペシャルに簡単で美味しいプリンをご紹介させて頂きます。
最初に申し上げておきますが、そう、筆者、美味しいプリンのことが大好きなんです。
スーパーなどで販売しているプリンももちろん好きのですが、
初めてお菓子屋さんなどのプリンを食べ時に、なんというか次元の違うような、最早別の高級お菓子を食べているんじゃないか
という感覚に陥って以来プリンの虜になってしまいました。
何度か食べたことがあるんですが舌触りとか濃厚な味わいが完璧で本当に美味しいんです。
ただ、唯一の難点が筆者にとってはお菓子屋さんのものや有名どころのプリンはどれも高く感じてしまうんです!
ホントに高いんです。
超有名どころや観光地のお土産なんかだと、1個600円するものもごさいます!!
下手すればプリン1個で筆者の1日分の食費なんて、ゆうに飛んでしまいます。
そんなことを考えていたらある考えが浮かんできました。
「高くてうまいのは当たり前だよなあ。。」
そうなんです。
正直美味しい料理を確実に食べたければお店に行ってしまえばいいのです。
でも欲望の赴くままに行ったら容赦なく財布が飛びます。
しかし、どうしても高級プリンを食べることが諦めきれず、だったら自分で作ってしまおうと思いました。
そしてどうせなら「何度でも誰でも作れるとびきり簡単なレシピで作ってしまおう!」と。
早速プリンの作り方を調べていたのですが、なんとほとんどのレシピに筆者の不得意とする「蒸す」という工程を含んでいたのです。
「蒸す」と文字に表すと簡単そうな響きに聞こえますが、実際に行う工程はというと
蒸す(むす)とは、水を加熱し発生した湯気を利用して食品を加熱する調理法である。 wikipedia
とても簡単そうには聞こえません。
どう考えてもこの「蒸す」という工程は料理初心者向けとは思えません。
何度か筆者もやったことがあるのですが、非常に難しく、
料理初心者がいきなりやろうとすれば下手をすると火傷するリスクさえもある調理法だと思っています。
そもそもプリンに「蒸す」という工程がなぜ必要なのでしょうか?
それはプリンを固めるためです。
ということは逆に言えば、固めることさえ出来れば蒸さなくてもよいのではないでしょうか。
この蒸して固めるという工程を、もっと簡単で誰でも出来る工程に置き換えることができれば難易度はグッと下がるんじゃないか?
そこまで考えた時に、じゃあ「蒸す」という工程をどんな工程に置き換えれば良いのかを再び考え続けました。
そして考え続けてある結論にたどり着いたのです。
「混ぜるだけで作れるプリンがあったらいんじゃね?」
と。
プリンの作り方をシンプルにすると「牛乳、卵、砂糖を混ぜて固める」というプロセスです。
もっとよく見ると牛乳、卵、砂糖を「混ぜる」と「固める」の二つに分解できます。
ということは牛乳、卵、砂糖を混ぜるプロセスで固まってしまえば「混ぜるだけで作れる」プリンが完成するということになります。
しかも混ぜるだけで作れるプリンが市販の500円、600円レベルの高級プリンと同レベルだったら、それはもう革命、言わばプリンの民営化に成功したも同じことでしょう!
そのことに気づいてからはかつての煮卵やトマトソースの日々のように研究を続けました。
「最高に簡単でうまいプリンをつくってやる」
研究していく上で成功の条件としては以下を掲げました。
・混ぜるだけで作れる簡単なレシピであること
・混ぜるだけで作れても高級プリン並みに美味しくなければ研究を続けること
しかし実際に研究をし続けていくと様々な困難にぶつかってしまいました。
以下に実際に直面した失敗のほんの一部を自戒のために晒しておきます。
・電子レンジで作ろうとしたらプリン液に熱が上手く伝わらず爆発してしまった。
・ゼラチンで作ったら一応は固まったが、舌触りがザラついて高級プリンとは言えないプリンになった。
・ゼラチンがダメなら片栗粉はどうかと試してみたが、もはやプリンとは呼べない柔らか餅になってしまった。
・ならばたまごの熱凝固性を利用して混ぜただけで丁度よく凝固温度になるようなレシピをひたすら研究したがダメだった。
・そもそも卵黄と白身の凝固温度は違うということに気づいて、卵黄のみを使い、卵黄の凝固温度を計算してやろうとしましたがそれも失敗の連続でダメだった。
とまあ、失敗の歴史を辿ればキリがありません。
もはやこの失敗の数は恥ずかしいレベルです。。
煮卵にトマトソースとなんとかつくり上げた筆者ですが、上記の自分で掲げた条件があまりにも大変すぎてついに筆者も心が折れてついに諦めてしまいました。
はなから「混ぜるだけでプリンをつくるなんて無謀な挑戦だったのか。。」と思い、一度は断念した簡単プリン計画。
そして1ヵ月ほどの凍結期間が過ぎたころ、ある出会いをきっかけに事態は急展開を迎えます。
cheap-delicious.hatenablog.com
皆様はあの"岡田くん"を覚えていらっしゃいますでしょうか?
当ブログと東京藝術大学の学園祭とのコラボの際知り合った現役藝大生の岡田くんです。
彼と学園祭コラボの打ち合わせをした時に、お互い料理が趣味ということもありとても盛り上がったのですが、そこでのある会話によって大きく進展したのです。
確か運命の瞬間だけ切り取ると、こんな感じの会話だったと思います。
筆者「実は混ぜるだけでできるプリンのレシピを研究してたんだけど、ゼラチンだと舌触りがザラついたりして寒天だと...etcで結局断念しちゃたんですよ。。」
岡田くん「すごく面白そうな研究してますね!! ん! 待ってください。 それアガーを使えばできるかもしれませんよ!!」
岡田くん「アガーは寒天やゼラチンと比較して一番綺麗な光沢感があり透明度が高いため、
素材の色をいかすことができるんです!!
しかもゼラチンと寒天の中間のような、ぷるっとした舌触りの良い食感になるんですよ!」
岡田くん「さらに無味無臭であるゆえに、あらゆる素材を用いても全く風味を阻害しないんですよ!」
筆者「プリンにぴったりの食材じゃないか!!」
岡田くんの台詞が妙に説明チックなのはさておき、
この奇跡の出会いを機会にプリンに対しての希望と情熱を取り戻した筆者はアガーを使った簡単プリンレシピ開発を再開しました。
アガーの適切な分量、アガーの凝固環境、適切な投入タイミング、そもそもどのアガーがプリンに適しているのか?…。などアガーを良さをいかに上手くプリン作りに引き出せるかを徹底的に調査することにしました。
こうして再び「簡単混ぜるだけプリンレシピ研究」の日々が始まりました。
研究の日々は書くと長いのでカットします。。
そうして試行錯誤の結果ついに
「混ぜるだけでつくれる」
「市販のプリンに匹敵するおいしさの」
「世界一簡単なプリンの作り方」
が完成したのです。
材料・費用
1、卵 中サイズなら2個、小サイズなら3個 36円
2、牛乳 300cc 30円
3、イナアガー 7g 14円
A、砂糖(三温糖) 大さじ4
計、80円
まず、材料を見ていただいた上で、美味しいプリンを作るための2つのポイントを紹介させて頂きます。
1つ目のポイント!
アガーはイナアガーがオススメ
アガーも「パールアガー」、「クールアガー」、「エースアガー」そして「イナアガー」とたくさんの種類があってどれを使って良いか分からない人も多いかと思います。
その中でも研究の結果、プリンを作るという点においては「イナアガー」が個人的にオススメです!
アガーの特徴として、透明度の高さや光沢、無味無臭などがあげられますが、プリンにおいて一番大事な光沢感と食感、素材の風味を損ねないという点においてイナアガーが一番優れていると感じたからです。
余談ですが、感の鋭い方はお気づきかもしれませんが、厳密にはイナアガーも原料は寒天です。
しかし、原料に用いられている海藻に違いがあります。
両者ともに海藻原料の植物性ゼリーですが、
寒天にはテングサ・オゴノリという名前の海藻によって作られており、
アガーはスギノリ・ツノマタという名前の海藻から作られております。
この海藻の違いによって食感に差が出てきます。
イナアガーの原料のスギノリ・ツノマタのおかげでプリンにあったぷるんとした食感が味わえるのです。
2つ目のポイント!
砂糖にはぜひ三温糖を使ってみてください
砂糖についても非常に多くの種類があります。
もし可能であるならば三温糖を使うことをオススメします。
三温糖とは黄褐色の砂糖のことなんですが、
グラニュー糖や上白糖などと比較すると明らかに特有の風味をもっていてコクのある甘さを持っています。
この三温糖特有の独特の風味はプリンの上品な風味を出すのに活かされ、
三温糖の持っているコクのある甘さも仕上がりのプリンに深みを持たせてくれます。
作り方
1、牛乳と卵を混ぜる。
2、砂糖とアガーを混ぜる。
ここでアガーの特性について少しお話しさせてください。
アガーは糖分とくっつくことで凝固する力が強くなります。
そのため、後から投入したりして、投入タイミングがずれると固まりにもむらが出てしまうのです。
ゆえに砂糖とアガーを同時にボウルなどに入れ、すぐに混ぜる、という手法を取っております。
3、鍋に1を入れて弱火で1分加熱したら2を入れながらゆっくり混ぜる
4、容器に入れてラップをして冷蔵庫で半日〜1日入れておく
↑完成が楽しみですね!!
あとがき
いかがでしたでしょうか!
このレシピで唯一難しい点があるとすればそれはアガーを手にいれることかもしれません。
アガーの入手先についてですが、筆者はKALDIで入手致しました。
面倒な方は手っ取り早くネットで購入してみても良いかもしれません。
ここまで長々と書いてきましたが、要するになにが言いたいのかと言いますと
プリンに惚れているのです
テンションが上がりすぎてアプリを作ってしまった
さてさて前回も納得のいくトマトソースが作れた喜びでテンションが上がりすぎてトマトを題材にしたアプリを作ってしまいました。
今回もプリンのレシピが無事完成し、自分でも怖いくらいにテンションが上がっていました。
手始めに家中掃除機をかけ、雑巾がけをして、布団とシーツと枕カバーを洗濯してもまだテンションは落ち着くどころか高揚している有様です。
家事という家事をやり尽くし、それでもまだ興奮が冷めることはなかったので、散歩に出かけました。
普段土手や国道沿いなど広くてながーい道をのんびり歩くことが多いのですが、今回は落ち着かない状態のまま街中を歩いて回っているとさらになんだか楽しくなってきたではありませんか!
路地裏、公園、脇道…ひたすら歩いて歩いて歩き続けていると、日も暮れかけてきたころに多少の落ち着きと共に疲れが感じられてきます。
気づけばとあるお寺の前まで来ていたので、いろいろ見て回ってから帰ることにしました。
石畳の上を歩いてあちこち見て回ります。
仏教にはあんまり詳しくないので見たものが何かはほとんど分かりませんでしたが「なんか仏教っぽいなあ」と間の抜けたことを考えながら進んで行き、本殿(?)にやってきました。
「神様仏様!」と白々しいことを考えるのはお腹を壊して苦しんでいる時ぐらいです。
何かしらの用事が無い限りお寺には行きませんし、仏像も間近で見る機会というのもそうそうありません。
実際仏像を目の前にして突如悟りの境地に目覚めることも当然ありませんでしたが筆者はここである衝動にかられました。
「磨きてえ…!!!!」
そう、普通の掃除も好きですが、筆者が一番家事をしている時に幸せを感じるのが「蛇口などを磨いている時」なのです。
お寺の建物の内部に安置された仏像を見て筆者は「磨いてみたい」と思ってしまったのです。
もちろん流石に筆者といえど「すみません!仏像磨かせてください!!」などとお寺の人に言うわけにもいきません。
すっかり日は暮れていましたが筆者はそんなことは気にせず考え続けました。
考えただけでいい考えが浮かぶのであれば苦労はありません。
結局何も思いつかず「家で大人しくヤカンでも磨こうか」と思った次の瞬間閃きました。
「そういうアプリあるんじゃねえの?」
仏像に一礼だけ済ますと一目散に家に引きかえし、アプリを探しました。
「無い…」
今冷静になってみるとそもそも「仏像を磨く」という奇妙なアプリをつくろうとする人が居るとは考えにくいです。
ですがその時の筆者は「仏像を磨いてみたい」という妄執に囚われ冷静な思考能力が失われていました。
「無いなら作る!そして磨いて磨いて磨きまくってやる!!」
そうしてアプリが完成しました。
タイトルはその名の通り仏像磨き 〜 Polish Buddha statue 〜です。
画面中央の仏像をひたすらに磨いていくというものです。
磨いた回数ごとに仏像は往年の輝きを取り戻し、ついでにおそらく貯まるであろう徳も画面したにカウントされていきます。
果たしてこれをアプリと呼んでいいものやら、といった内容ですが、少なくとも筆者の仏像磨き欲求が存分に満たされたのは確かです。
ちなみに磨き続けると仏像の汚れが落ち、綺麗になるだけではなく光を放ち、背景も立派な仏壇へと変わっていきます。
限界まで磨き上げた先に何が見られるのか…是非ご自身の目で確かめてみてください…!!
※※※このアプリはプリンが完成した喜びと「磨きたい」という衝動によって出来ています。
過度な期待はされないようご注意ください。
このアプリはフィクションです。
また、このアプリと現実における仏像並びに仏教関係者の方々に一切の関係性はございません。
いやでもこの「仏像を磨く」というアプリは冗談抜きに世界初なんじゃないですかね…?
最後の最後に本来の内容であるプリンとは話が大きく逸れましたが、ほんとに簡単なプリンです。
是非お試し頂ければ嬉しいです!
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